この記事ではチャート分析の基礎であるダウ理論についてわかりやすく解説します。
バイナリーオプションへの活用手法についても紹介しています!
- ダウ理論がどういうものなのか知りたい
- バイナリーオプションにどうやって活かせばいいかよくわからない
専門用語は用語集へのリンクをつけています。
クリックしてみてくださいね。
バイナリーオプションの基礎!ダウ理論をやさしく解説【初心者向け】
ダウ理論は、どこがトレンドの始まりでどこがトレンドの終わりなのかを決める方法のひとつです。
ほとんどの投資家がダウ理論を意識してチャート分析を行っているので、チャートの動きに強く影響します。
そのため、ダウ理論について理解することによって、次のようなメリットがあります。
- トレンドの始まりできれいに動く場所を見つけることができる
- トレンドの終わりで動きが悪い場所を避けることができる
トレードにメリハリが付いて、狙うべき場所・避けるべき場所の区別が正確になります。
ダウ理論は6つの原則から成り立っている
ダウ理論を構成する6つの原則について解説します。
- ダウ理論をすべて知りたい方
👉順番に読み進めてください。 - トレードに関連する部分だけかいつまんで知りたい方
👉「バイナリーオプションやFXに活用できる3つの原則」へ進む。 - ダウ理論をトレードに活かす方法について知りたい方
👉「ダウ理論で投資家の目線を読み取ってトレードに活かそう」へ進む。
ダウ理論について解説した動画の紹介
ダウ理論には6つの原則があります。
それぞれ動画でも解説していますので、ご覧ください。
【原則1】平均はすべての事象を織り込む
チャートにはすべての出来事の結果が反映されているという考え方です。ファンダメンタルズ分析の基礎となる考え方ですね。
- 政府が発表する経済統計や企業の業績
- 自然災害の様な予測不可能な事象
- 戦争や紛争などの人災
- その他、需給に関するあらゆる事象
これらは全て市場価格に織り込まれます。
具体例でいうと、金融危機が不安視される前には、Goldが買われます。その結果Goldの相場が上がる、などですね。
【原則2】トレンドには3種類ある
市場動向(トレンド)を重視して、トレンドの期間によって3つに分類します。

- 主要トレンド:1年~数年のサイクル。
- 二次トレンド:3週間~3ヶ月のサイクル。
- 小トレンド:3週間未満のサイクル。
これらのトレンドは互いに関連しています。
二次トレンドは主要トレンドの調整局面、小トレンドは二次トレンドの調整局面というカタチですね。
【原則3】主要トレンドは3段階からなる

主要トレンドは買い手の動向によって3つの段階があります。
- 先行期:少数の投資家がいわゆる”底値買い”をする時期。価格は底値圏で上下している。
- 追随期:市場価格の上昇を見て追って買いを入れる時期。価格は強く上昇する。
- 利食い期:先行期に買いを入れた投資家が売りに出て利益を確定する時期。価格は緩やかな上昇。
【原則4】平均は相互に確認されなければならない
これを為替で考えると、通貨ペアにはそれぞれ相関があるということになります。
例えば、USDが強く買われると、
- USDJPYやUSDCHFが上昇する
- EURUSDやGBPUSDが下落する
- Goldが下落する
といった動きになります。
本当にUSDが上がり目であるなら、複数の通貨ペアによって確認されるはずです。
【原則5】トレンドは出来高でも確認されなければならない
ボラティリティや時間帯を意識してトレードするということです。
為替は出来高を推し量ることはできません。そのため、ローソク足の動きや実体の長さ、ヒゲの長さでざっくりと把握します。
【原則6】トレンドは明確な転換シグナルが発生するまでは継続する

トレンドは明確にトレンドの転換シグナルが現れるまで継続し続けるとします。
トレンドによって大きな値動きが得られるので、トレンドに逆らった売買で利益を得るのは難しいです。
CACが逆張りを推奨していない理由はここにあります。
バイナリーオプションやFXに活用できる3つの原則
バイナリーオプションやFXに活用できる原則は、次の3つです。
- 【原則4】平均は相互に確認されなければならない
- 【原則5】トレンドは出来高でも確認されなければならない
- 【原則6】トレンドは明確な転換シグナルが発生するまでは継続する
それぞれについて、活用する方法について解説します。
ダウ理論の原則4を活用して通貨ペアの相関を理解する
原則4は、補足的な使い方になります。通貨ペアには相関や逆相関があるということです。
具体的には次のようなことです。
つまりどういうこと?
為替チャートはつながっているので、どこかの通貨ペアが動けば他の通貨ペアも動くということですね。
JPYが強く売られてUSDJPYが上昇しているなら、クロス円も上昇しているはずです。
また逆に、USDが強く売られてEURUSDが上昇しているなら、USDJPYは下落しているはずです。
ダウ理論の原則5を活用してボラティリティの大きい時間にトレードする
原則5を意識することで、数分~10分ほど持続するような、安定した値動きを見つけやすくなります。
では、ボラティリティの大きい時間について、具体的な話をもっと知りたい方は次の記事を読んでみてください。
時間とボラティリティについての記事はコチラ(執筆中)
ダウ理論の原則6を活用してトレンド継続か終わりか判断する
原則6は、ダウ理論をトレードに活用する時の核心になります。
【トレンドの継続】高値と安値が両方とも更新し続けていること
トレンドが継続する条件は、高値と安値が両方とも更新し続けていることです。
言葉よりも画像で見た方がわかりやすいと思います。
【下落トレンドの場合👇】

【上昇トレンドの場合👇】

どちらの画像も、高値や安値が両方とも更新し続けていますね。
このようにトレンドの方向に更新が継続する限りトレンドは続くということです。
【トレンドの終わり】高値または安値がトレンドと逆の方向に更新する場所を探す
言葉にすると、次のようになります。
- 「下落トレンドの高値が切り上げた」
- または「上昇トレンドの安値が切り下げた」
このどちらかになると、トレンドが終了したと判断できます。
上昇トレンドの画像を見てみましょう。

この図では、安値1~3と高値1~3は切り上がっていますね。しかし次の安値4は切り下がってしまいました。
これが「上昇トレンドの安値が切り下げてトレンドが終わった状態」です。
【参考】トレンドが終了したあとの動き

先程の上昇トレンドは、その後に上記画像のような動きになっています。
きれいな上昇トレンドから一転して、荒れていて、ヒゲも多い、不安定な値動きに見えませんか?
トレンドが継続する条件が崩れたことにより、足並みが揃わなくなったことも要因のひとつだと思います。
【ダウ理論の原則6】トレンドの始めと終わりについてまとめ
下落トレンドが継続する条件は、高値と安値の同時切り下げでしたよね?
言いかえると、次のようになります。
- 高値が切り上がると、下落トレンドが継続する条件が崩れる(トレンド終了)
- 高値が切り上がらない限りは、下落トレンドは継続する可能性がある(トレンド継続)
ダウ理論で投資家の目線を読み取ってトレードに活かそう
結論、エントリーする方向を固定するために使いましょう!
トレンドが継続するなら、その方向にエントリー。
または、上昇と下落の境目となるラインを見つけます。ラインをブレイクしたなら、トレンド転換でエントリーしましょう。
- 順張りによって安定した値動きを狙う
- トレンド継続とトレンドの転換を見極める
- どちらとも言えない状態を避ける
- タイミングを計るためには別の指針が必要
トレンド継続を狙ったトレンドフォローエントリー
転換シグナルが出るまでは、エントリーする方向とトレンドの方向を一致させましょう。
上昇トレンドならハイエントリー・下落トレンドならローエントリーが安定します。

転換シグナルを見極めて逆方向にエントリーする
転換シグナルを待って、トレンド転換を狙います。
